千金楽 健司
激化する東南アジアのEC覇権争い
数か月ぶりにシンガポールに来ています。子会社のオフィスが入っているビルの1階に大きなセミナールームができていました。
画像を見てわかるとおり、アリババグループのセミナールームです。彼らがアセアン進出に意欲的なのがよくわかりますね。
▼ ECのアリババ シンガポール同業他社に巨額出資 東南アジア投資を加速
記事内に「アリババとしてはアジアの最後のピースである東南アジアだけはAmazonに渡したいくないと考え、10億ドル積み増したふうに見える。」とあるように、いま、東南アジアのEC覇権争いは激化しています。
・東南アジアのインターネット経済は2025年に2000億ドル(約20兆円)に達すると予測される。寄与するのは、主にeコマース市場で、10年間で年平均成長率は32%と予測される。
・東南アジア特有3つのファクターがeコマース市場(急拡大)の要因。①急成長する若年層人口、7割が40歳以下。②大型小売店が少ない。1人あたりの店舗数は米国の3分の1。フィリピンやインドネシアの遠隔地の島々は小売店へのアクセスが難しい。③中間層の急拡大。
(東南アジアのネット経済は2025年に20兆円市場へ:Googleとテマセクの共同リサーチ より抜粋)
これは2016年のレポートですが、まさに東南アジアは「これから」一気に市場が拡大するエリアなのです。
当社のシンガポールスタッフもそうですが、我々が想像している以上に彼・彼女たちはスマホ(モバイル)を使いこなしています。モバイル決済・モバイルバンキングをなんのためらいもなく使いますし、デジタルコマースだって当たり前になりつつあります。
中東、インドではAmazonに先手をとられてしまったアリババ。残された東南アジアという最後の1ピースを本気で獲りにきているなぁと感じるのです。