繊維ニュース 編集部ブログ

2018 23 Jul

見た目変わらず、中は変化

 【東京本社】都内の実家に帰った際に、いつも前を通りかかる平屋のイトーヨーカドー。子供だった40数年前から変わらない佇まいは、大型店のイメージが強い大手スーパーの店舗とは思えないほど、こぢんまりしている。

 それもそのはずで、現存するイトーヨーカドー最古の建物だからだ。そのすぐ隣には、最近メディアで取り上げられることが多い立石仲見世商店街があるが、ここも全く変わっていない。昭和を感じられる、せんべろ商店街として人気になっているが、少し前までは時代から取り残された空間としか思ってなかった。

 「よそ者、若者、馬鹿者」とは、停滞した地域を変えるときに聞く言葉だが、仲見世も例外ではない。元々は惣菜屋が多く、店主の高齢化でシャッター商店街だったが、空き店舗に、よそから来た人がいつの間にか居酒屋を始めていた。そして、いつの間にかメディアに多く露出するようになった。時が止まったように見える商店街だが、内部は静かに変化していた。子供の頃からどれほど変わったのか、今度は中に入って堪能しようと思う。(紀)