上野 君子

2020 07 Oct

ボロボロの古いスカーフ

もう30年以上も前、青山にあった「PAR AVION」という古着屋で買ったシルクのスカーフ。
インテリアのカバーにずっと使っていたのだが、今日、思い立って、捨てることにした。
買った時点から古いスカーフだから、ゆうに60年位は経つのではないだろうか。
色あせて、ところどころは穴があいていても、好きなものはなかなか捨てられないという性分の最たるもの。こんなふうだから、断捨離などとてもできない。

古着好きといっても服はなかなかそう買えないから、アクセサリーや小物はよく買っていた。
その店のオーナーには、10年後位にたまたま出会う機会があった。

あの古着屋のあったビルの階下には、おいしい手作りのケーキを出す穴倉のような店があったなあ。
あの時に一緒によく行った人たちはどうしているのだろう。

いざ、捨てるとなると、何事も忘れっぽい私でも、それにまつわる記憶がよくよみがえってくる。
長い間、ありがとう。