上野 君子
過酷な日帰り温泉
箱根の近くに住んでいることもあって、温泉をいろいろ体験してみたいと思っている。最近は気軽に行ける日帰り温泉も選択肢が広がってきた。
先週末、祝日の翌日を狙って、この夏に開業したばかりだという新しい所に挑戦してみた。
日に数本出ている直行のバス(箱根は2つのバス会社があり、その路線が複雑すぎてやっかい)に乗り、1時間強ゆられて到着。箱根といっても湯本までなら電車ですぐだが、箱根はその先が遠い。
今回の目的地は箱根の奥地、芦ノ湖を目の前にした所で、建物も歴史的建造物。
天気にも恵まれ、日の光でキラキラ反射している湖面、微妙に紅葉している周辺の山々の絶妙なコントラスト、それらが時間とともに移ろう様を堪能しながら入浴をすることができた。
確かに温泉そのものは「絶景」で、お湯の質もよかったが、肝心なのはアクセス。
祝日と土曜日にはさまれていた平日だったが、通常より道が混んでいたらしく、帰りのバスがなかなか来ない。
最寄りの停留所でバスを待っている時間に体が冷え切り、途中から具合が悪くなってきた。風が強かったのも、冷えに弱い私にはつらい。
やっとバスに乗れたと思ったら、途中で「この先は渋滞しているから」と別の路線に乗り換えることを進められ、乗り換えたものの、この先が地獄であった。
湯本間近になってノロノロがピークに達し、私の気持ち悪さも限界となり、何と、バスの中で嘔吐に至ってしまったのだ。昼食に食べた天ぷらの油もムカムカを助長していた。コンビニのビニール袋を持っていたからよかったものの、乗り物の中で嘔吐するなんて小学生以来ではないか。周りの乗客に迷惑をかけないようにと気が気でなかった。
結局、通常の2、3倍の時間がかかって、箱根湯本に到着した頃は辺りも真っ暗。途中下車してお手洗いに直行した。
翌朝行った医者からのお達しは「急性腸炎」。生ものを食べたわけではなく、痛みはそうないので心配していたウイルス性ではなさそうだが、発熱もありトイレ通いがとまらないので、土日にあった仕事も休んで休養。これからますます忙しくなる年末年始に向けて、体の毒素がこれで一挙に出たものであればと願っている。
ブログのリニューアルにのっけから、このような話で恐縮です。
教訓。日帰り温泉はアクセスのよい所、アクセスに対する適切なサービスのある施設を選ぶべし。