久保 雅裕

2019 09 Feb

2019-20AW パリ・キッズ・レポート【後編】

10回目のプレイタイム出展となる「タゴ(tago)」は、今回からピッティ・ビンボとの2ヶ所出展を止め、プレイタイムに絞り込んだ。「アントワープの店が来てくれて、ギリギリではあるが良い終わり方が出来た」と米国、中国、イタリア、モナコなどオーダー7件になった模様。

9回目となる「アーチ・アンド・ライン(ARCH & LINE)」は場所が変わり、ブースも広げたので、接客しやすくなったという。「今回は絞り込んで、ベストセラー中心にピックアップしてきたので、それが予定通り当たった感じ。海外はユニセックスが通じないという経験をしてきたので、男児、女児の打ち出しを明確にし、女児であればフリルのブラウスを入れるなどして、はっきりさせたら、女児メインの店も獲得できた」と手応えを感じたそうだ。欧州、アジア、米国に加えてナイジェリアなど13件からオーダーが入り、持ち帰りを含めて30件位を目指すそうだ。ベルギーが戻ってきたが、中東は落ち着いた感じで、一方大人やベビーも付くようになってきており、2~3回目にオーダーが入るということが分かったそうだ。「人の入りは例年通り」の感触。

初出展組は、来場者の多さに期待を掛けていたようだが、「意外と少なかった」との印象を持ったようだ。一方の既存出展者は「いつも通り」という感想になったのも面白い。過度の期待は禁物という事だ。

第6回「キッド(kid)」が43ブランドを集めて2017年7月に開催され、これを最後に開催中止して1年半。今回からコレクティブショールームという形で「キッド・アパートメント(KID APARTMENT)」が立ち上がった。主催会社を変え、キッド創設メンバーと日本人スタッフからなる別会社により、17ブランドを集めてマレ地区のギャラリーを使用し、プレイタイムより1日長い、1月26~29日に開催された。また同ショールームは、マレ地区の7つの個別ブランドのショールームをネットワークし、「キッド・ウイーク(kid WEEK)」として連動を図る試みも行った。マレ地区の地図にそれぞれのショールームを落とし込み、バイヤーを回遊させる仕組み作りが狙いだ。大型のトレードショーとショールームの棲み分けで、パリのキッズトレード期間が盛り上がりを見せるのか、今後に注目したい。

キッド・アパートメントには日本から「イースト・エンド・ハイランダーズ(EAST END HIGHLANDERS)」「フィス(FITH)」「ゴー・トゥ・ハリウッド(GO TO HOLLYWOOD)」「ザ・パーク・ショップ(THE PARK SHOP)」「アツヨ・エ・アキコ(ATSUYO ET AKIKO)」の5ブランドが参加したほか、個別ショールームでは、「ボントン(BONTON)」「フィンガー・イン・ザ・ノーズ(FINGER IN THE NOSE)」「ウォルフ・アンド・リタ(WOLF & RITA)」などが参加した。

イースト・エンド・ハイランダーズ

フィス

ゴー・トゥ・ハリウッド

ザ・パーク・ショップ

アツヨ・エ・アキコ