久保 雅裕

2018 08 Nov

初のミュージカル化『イヴ・サンローラン』

イヴ・サンローランを取り上げた初のミュージカルが公演される。その名も『イヴ・サンローラン』。サンローラン役はダブルキャストで東山義久と海宝直人が務め、サンローランの生涯のパートナーだったピエール・ベルジェを上原理生と大山真志が、やはりダブルキャストで務める。クリスチャンディオール役には川原一馬、ココ・シャネルとサンローランの母親役は安寿ミラ。衣裳デザインはかつてジュンの「ルナ・マティーノ」を担当したデザイナー、朝月真次郎。

東山義久

海宝直人

安寿ミラ

朝月真次郎

東京公演は2019年2月15日から3月3日まで、「よみうり大手町ホール」で、関西は「兵庫県立文化センター・阪急・中ホール」で3月26日のみの予定。

左から3番目がローラン・ピック駐日フランス大使

制作発表記者会見が2018年10月30日に駐日フランス大使公邸で開かれ、ローランピック大使は、「2つのサンローランの映画はあったが、ミュージカルは初めてのこと。フランスのライフスタイルや日本との共通項なども感じてほしいし、宝塚やミュージカル、ファッションが好きな方にぜひ見てほしい」と語った。

筆者はかつてピエール・ニネが好演した映画『イヴ・サンローラン』の際にインタビュー記事を書いたが、その時にもベルジェとの愛憎やドラッグといったサンローランの内面に迫る内容について、どれだけ深堀できるかに関心があった。それは、天才的なデザイナーだからこそ、飛び抜けた才能と裏腹な闇を併せ持っているだろう部分に魅力を感じるからだ。

また作・演出を手掛ける荻田浩一は、「アルジェリア戦争、5月革命といった要素も取り入れ、サンローランを通じて、その時代性も表現できれば」と意欲を見せた。これも楽しみな要素の一つといえる。会見では、それぞれ役に挑む抱負が語られ、テーマ曲の一部が披露された。

挿入歌を歌うダブルキャストの2人

兵庫公演のチケット発売開始は、12月9日から、東京公演は、12月15日から。

可能ならば、パリのイヴ・サンローラン美術館を見てからの観劇がお勧めだ。サンローランのアトリエが再現され、古いアーカイブ映像と歴史、そして数々のドレスたちが目の当たりに見られるからだ。より深い理解に役立つことだろう。