北川美智子

2020 12 Jan

2021 S/S Premiere Vision カラー プレ情報

シーズン予測とカラー

 21SSシーズンは物性面、テクスチュア、色、ファンタジーへのアプローチが力強く行われ、深いながらも活発で楽しい変化が起こる。
 デジタルテクノロジーの可能性が新たな進展を生む。
 同時に軽さ、儚な気、緻密さなどがますます求められる。
 廃棄に対して環境への配慮をし、再利用なども含めて思慮深くその削減方法を考える。
 未来に向けて気持ちを込めた力強いファッションをアッピールするための礎石を置くシーズンでもある。

 大地と大空は一体化し、順序通りとはいかないカラーレンジは変動する出会い、偶然のめぐりあわせによるバラード、気まぐれともいえる要求などを読み解かなければ見えてこない。
 トーンオントーン、モノクローム,寒・暖色のクラッシュやコントラストなどがひしめき合う。
 中間色の半透明なフィルムを思わせる緻密なカラーレンジ。
 ミネラル、チョーク、岩、石などを思わせるライトトーンのグループ。
 人工的にスパークしたエレクトリックなブライトカラー。
 ナチュラルな花や植物(野菜)のトーンはやはり心和む楽しさがある。
 植物染料や顔料で無害なアロマやおいしそうな表現効果を狙う。
 大地を踏みしめ、ダークでグラフィカルなリズムを生み出すような濃密色。
 影のように付きまとう線やエレガンスを否定するかのような妖しさも併せ持つ。
 凍ったようなレンジが軽さと深さの中間にある水平線を一つのものにしてくれる。