北川美智子
Premiere Vision 2024-25A/W カラー
今シーズンのPVカラーは様々なテンションを持つ色たちが彩りを添え、三つのハーモニーがバランスを取りエネルギーと節度を生み出している。
それぞれのレンジは多様な自然を強めたりソフトにしたり、自発的な裁量を伴い、妨げになるものにも節度を心得て生き生きと対話を続けていく。
三つのハーモニー
No.1~9
大地と空の間で交わされる色。
オーガニックを思わせるオークルイエローのバリエーションで繊細な光りを放つようなブルーをブレークダウンさせる。
No.10~17
鋭くコントラストを描くニュートラルとブライトカラー。
灰味がかった黒から冷たい白のグレーのレンジ。
生き生きとしたブルー、気を張ったオレンジと太陽のフラッシュが無限の自然の色を浮かび上がらせる。
No.18~25
大胆であったり控えめであったりするグリーンと赤が、混乱させるかのように自然の色として補足される。
これはナチュラルにも人工的にも使われるグリーンとダークな赤とでクラシックな黒とネービーなどに突然変異を起こさせることになるであろう。
五つの注目カラー
次の五色は生々とした緊張感を与えるシーズンのアイコニックカラーとして注目。
No.7 Yellow clay
大地と光りの共生。何かを背負ったり控えめだったりして中立的な躍動感と融合する。
No.12 True orange
エネルギーを表すシンボルカラー。
血の赤や太陽の中心に見られる白熱灯の色。
大胆に、断定的に自然を表す色。
No.13 Simple grey
ジェンダーやシーズンへの疑問から解放されるタイムレスなバランスを取る色。
ミネラルのニュートラル、役に立つもの、リサイクルするもの、サスティナブルなどを表す色。
No.19 Opal green
植物のグリーンは儚いペールへと移り変わる。
極少なめにピグメントを施す。
このクールネスはバイオレットとテクノロジーのハイブリッドから生まれる。
No.25 Dark purple
深い色は少し不思議さも交えたミニマルと深層を表す。
自然を強調する色として次のポイントが挙げられる。
・赤は深みのある赤に黒を染みこませたような赤から、ほとんど黒に近いものまで。
・温かみのある色。優しい光り感。緊張を和らげる色。
・ブルー ターコイズはグリーンに近づき、ラベンダーはバイオレットとほとんど同じというようにブルーは仲介者の役割を持つ。
・ソフトトーン 温かみのある微妙なブロークンカラーで、ささやくような色。
・ペール ガラス張りのような色。又はテクニカルカラー。物事を明らかにしたり、包み込むようだったり、保護的でもありデリケートな色。
※カラー一覧は筆者作成
※会場の写真はプレスリリースより