北川美智子

2019 21 Jun

初夏の店頭 2

 雨と晴れが交互に来る梅雨は季節感を迷わせているようです。
 そんな天候に振り回されまいと各々の店頭はいろいろな表情を見せてくれます。

 6月は豊かなベーシックを思わせる無地素材のワンピース、トップス、スカートが予想以上に沢山見られました。
 無地は素材の持ち味が問われることがありますが、分量感、縫製、シルエット共に技術の高さを物語るものがあります。
 その中でプリーツが相変わらずの人気ぶりですが、化合繊の特性を生かした「光り」「透け」「光沢」「表面変化」のあるものが目立ちます。
 ランダムの畝の魅力というより、きちんとたたまれたプリーツを幅、太さ、細さ、斜め、左右の畳返しを組み込んだものなどと変化に富んでいます。
 ベーシックで高級感を出すこと、見慣れたものに新鮮な趣きを与えることなど忘れていた大切なことを思い出させてくれました。