武田 尚子
2019
19
Jul
夏のファッションの楽しさ
いろいろな意味で世代交代が進んだ今回の「ユニーク・バイ・モードシティ」展。
「トレンド」というものの定義が、従来のようなデザイン(意匠性)中心から、テクノロジー(機能性)へと振り子が揺れたという意味でも、見逃せないシーズンだったといえる。
とはいっても、最終的に消費者をひきつけるのはファッション性や新しさ。ファッションの魅力は、時代と共に変化することで生まれる。
今回の総合ファッションショー(30分強が連日3種類)は、シンプルな中にも工夫のある質の高いものだった。
特にひかれたのは、“Dancing with the fish”というテーマのショーのフィナーレを飾った「MUZYB」というビーチウエア・リゾートウエアのブランド。
アフリカ・(現在の)カタンガ生まれというデザイナーが提案するコレクションは、多彩なアフリカンプリントを駆使したモード感にあふれるものだった。
「ユニーク」展も来年は、いわゆるボディウエアに限らず、夏のファッションをトータルに提案したものに刷新される。その助走として、今回もリゾートウエア関連が幅広いアイテムで充実し、しかも小さなブランドが増えていたが、その一例だったといえる。
テクノロジーの時代であっても、いかにファッションの楽しさを提案するかが、ランジェリーの大きな課題だ。