武田 尚子
2020
15
May
マインドセットをパリから発信
パリのランジェリー素材展・アンテルフィリエールでトレンドのディレクションを行っているコンセプトパリのジョス・ベリーが、日本時間で昨夜(パリは14時)、ウェブ上でライブのセミナー(ウェビナー)を行った。所要時間は1時間弱。
今回のパンデミックによって、6月開催予定だった展示会は9月に延期が決まっている。ロックダウン解除直後のパリから、世界のデザイナーや業界関係者に向けて、今後の方向性をメッセージとして発信しようというものだ。
テーマは、“力をつけた女性の5つのマインドセット”。
従来のシーズンごとの「トレンド」の解説ではなく、クリエイティブであるために欠かせない「マインドセット」(考え方の基本的な枠組み)という点を何度も強調していた。
5つのマインドセットとは以下の通り。
- Utilitarian Refinement (実用的な洗練)
- Botanical nostalgia (植物の郷愁)
- Artistic Discoveries (芸術的発見)
- Iconic Seduction (象徴的な誘惑)
- Widening Horizons (広がる地平)
合計46枚のスライドを使用しながら、熱のこもった解説を行った。
ダイバーシティ、ボディポジティブ、サスティナビリティ―、イノベーション、自然、快適性、スポーツと、主要キーワードは継続しており、今回のパンデミックを契機にその方向性がより明確に見えてきたといえるのではないだろうか。
実用性や機能性がより重視されるようになることはいうまでもないが、やはりモードの国からの発信らしく、美やエモーショナルなものとの両立を決しておろそかにしていない。
ジョス・ベリーの注目素材としては、リバーレースを強調しているのが印象的だった。