武田 尚子
「Yue」が「FETICO」とコラボレーション
市場活性化のための「カンフル剤」というわけではないが、最近、インナーアパレルではコラボレーションの手法が目立つ。
「ハローキティ」(スロギーゼロフィール)や「マイメロディ♡クロミ」(アモスタイル)など人気キャラクターブランドとのコラボを毎シーズン登場させているトリンプ・インターナショナル・ジャパンに対し、ワコールはいくつかのブランドでファッションデザイナーブランドとのコラボを行っている。
先週、ワコール麹町ビルでメディアを集めた発表会を行ったのは、都市型百貨店のプレステージゾーンに君臨する「Yue(ユエ)」。「由縁」を語源にした同ブランドは、デザイン・パターンから縫製まですべてが国内最高技術で作られた正真正銘の日本ブランドで、肌触りやフィット感の良さ、そして気品を指針にしている。
俳優として世界で活躍する福島リラを起用した「Yue」×「FETICO」コラボのビジュアル
今回、初のファッションクリエイターコラボの相手として出会ったのは、舟山瑛美が手がけるファッションブランドの「FETICO(フェティコ)」。不勉強にも私はこのブランドを知らなかったが、“その姿、女性的”をブランドコンセプトに、これまでも“見せるランジェリー”を作ってきただけあって、「Yue」のベーシックなスタイルに「FETICO」のエッセンスが違和感なく調和したコレクションとなっている。
ワコール麹町で開かれたメディア発表会の風景
「女性の造形美を表現するために、機能性に裏付けられたランジェリーが展開できてうれしい」と話すデザイナーの舟山瑛美さん
タイトなシルエットの服に合わせて美しくバストを整えてくれるブラジャーをはじめ、ブラキャミソール、Tバックショーツ、さらに24枚のチュールをつなぎ合わせたスカートが揺れるマキシ丈カシュクールドレス、シルクカシミヤのニットカーディガンなどのアウターとして着られるアイテムまで。L字ワイヤー使用のブラジャーの胸元は、シア―素材の隙間から素肌がのぞくようにこだわったVラインがデザインのポイントとなっている。シンプルでありながら特別感のあるコレクションといえる。
8月28日から「Yue」取り扱い店舗や両ブランドのウエブサイトをはじめ、東京・名古屋・大阪などのセレクトショップでも発売される。
ブランドの認知やファンの拡大を図るためにも、短期的であってもコラボレーションの手法は一定の効果があるに違いない。
