武田 尚子

2020 13 Apr

女性たちへの願いをこめて

国内インナーウエアの2020秋冬物展示会が、軒並み中止および限定的に実施されている。その中で、アルバージェランジェリー(㈱XY)は、4月上旬開催予定だった展示会をフォローするかたちで、個別メールおよびオンライン展示会(4月23日までの公開)で情報を伝えてくれている。こういうことをきめ細やかにしているメーカーは少ない。さすがに新世代ランジェリーブランドと、感心させられる。ちなみにインターネット販売を主体とする同ブランドは、シーズンも通常とは異なり、リアルタイムのジャストシーズンで設定されている。

同社は、社長の織田愛美さんとデザイナーの高崎聖渚さんの(共に平成元年生まれ)女性デュオによるもので、オリジナルランジェリー「アルバージェ」の展開のほか、外部からの企画も請け負っており、最近では精密機器メーカー・リコー(元三愛の親会社)がインドで展開を始めた女性下着ブランド「ランゴリー」のデザインにあたった。

 

「アルバージェ」2020春夏コレクションのテーマは、“挑戦者たち”。

スポーツ・文化・芸術すべてにおいて挑戦する女性をテーマに、そのエッセンスをそれぞれのデザインに落とし込んでいる。「人生は近づけば悲劇、遠くから見れば喜劇だ(-チャーリー・チャップリンー)」の言葉のように、この世界的パンデミックの環境下において、「お守りのように、女性に寄り添うランジェリーでありたい」という願いと共に、苦労の多い女性たちへのエールが込められている。

代表的な商品は、背中のカットアウトが個性的なワンピース、ギリシャ神話の女神を想わせる配色と月桂樹のような柄のレース使いのブラ&ショーツ、花火のような柄のフレンチレースを施した人気のボディなど。

毎回、さまざまなクリエイターとのコラボでノベルティを展開しているが、今回は『SUNNYSUNNYANN』で第17回手塚修文化賞を受賞した漫画家・山本美希の未公イラストがプリントされたエコバッグ。