武田 尚子

2024 23 Apr

女性2人組の写真が伝えるもの

今回は商品面ではなく、マーケティングの視点から、最近の傾向を。
ランジェリーの広告やカタログの写真で2人組というと、男女カップルが定番だったが、最近は女性2人組が目につく。とくに2024秋冬シーズンはそれが顕著だ。
「多様性」の時代が定着し、女性同士(ここではジェンダーの違いが問題なのではなく、男女でも男性同士でももちろんいいのだが)の共感がより重要な時代となっている。人種や年齢、体型など、お互いの違いを認めて、いかにその違いを超えるか。
というわけで、以下、写真グラフィック集。

かつては官能的なレッスンシリーズを続けていた「AUBADE(オーバドゥ)」も、2024AWカタログの表紙には初めて女性2人が登場。引き続き”セダクション”を追求する姿勢は変わらない。

 

「NISSE(ニセ)」は、フランスの女性起業家によるブランド。ひまし油から得られる植物由来のポリアミドの生地を使用している。

 

ベルギーの新ブランド「TA-CT(タクト)」は、ヨーロッパで長い歴史を持つリネンに着目し、環境と肌にやさしいリネンニットのインナーウエアをトータルで展開。

 

歴史のある伝統的なブランドも。今年、創業140周年を迎える「HANRO(ハンロ)」の、アニバーサリーカプセルコレクション。

 

「LE CHAT(ルシャ)」の着やすくおしゃれなラウンジウエア。今のライフスタイルに欠かせない。

 

1月の「パリ国際ランジェリー展」期間中に会場外で開催されたPromincor(フランスランジェリー協会、フランスモード協会:DEFL)のランジェリーイベント。今回のテーマはまさに《ALTER EGO(オルターエゴ:もう一人の自分、分身)》。世界で戦争や対立が絶えない時代だからこそ、「もう一人の自分」「分身」を発見し、生命と再生のサイクルに向けて進化していきたいというメッセージが底を流れていた。