武田 尚子
自分の体とサイズを知るシステムを体験
ストレスフリーにインナーウエア選びが体験できる次世代インナーウエアショップ「ワコール3Dスマート&トライ」が、東急プラザ表参道原宿に、5月30日にオープン。その前日にはメディア内覧会が開かれ、私も体験しに行った。
詳細な説明を聞いた後に、一人で小部屋に入り、ブラ&ショーツになって、ボディスキャナーの前に立つ。後は丁寧にAIが教えてくれる通りに従うという流れ。
計測開始から5秒で、体の150万個所が計測され、バストのボリュームをはじめ、体型の特徴などが判定される。その基本データのベースには人間科学研究所の過去の蓄積も活かされているというわけだ。
意外だったのは、計測の際に、専用の成型編シームレスブラに着替えるということ(自前のブラという選択肢もあり)。体にぴったりフィットし、どちらかというとバストをおさえるタイプのブラなので、これで正確なデータが出るのか不安だったが、バストの容量を測るものなので問題はないのだという。
欲をいえば、服を脱ぐのが面倒。服を着たままで自分の正確なサイズが計測できれば、こんなに楽なことはないと思った。未来はそういうふうに技術が進化していくのではないだろうか。
さて、重要なのはここから。さきほど計測したデータをもとに、自分の体形やサイズの確認、そして商品選びへと行く。この内覧会時は店が混んでいることもあったので、再度ゆっくり来店して、自分の体と向き合いたいと思っている。
セルフで計測できるシステムとはいえ、通常のショップと同様、同社のBA(ビューティーアドバイザー)は5人体制で、事前に予約すればカウンセリングにも応じてくれる。セルフ(AI)と対面(リアル)のバランスも自由に選べるというわけだ。逆に、確かな知識を持つプロの助言が重要なカギを握るシステムといえるかもしれない。
現在は同店のみで体験できるシステムだが、近い将来、ワコールのどの売り場でも自分のデータにアクセスできるようになることを目指しているという。
3Dボディスキャナー計測による体型データは、インナーウエア購入時はもちろんのこと、服やスポーツウエアの購入、さらにボディメンテナンスにも活用できるというところが興味深い。
個人レベルではこのデータをどう応用していくか自由だし、ビジネス面でいうと、異業種とのコラボの可能性も秘めているシステムであると思った。