武田 尚子

2018 22 Mar

BS番組でコルセットのデザイナーに再会

仕事から帰宅して何気なくTVをつけると、BSの番組、コウケンテツの「世界幸せゴハン紀行」で見覚えのある顔が…。

パリでコルセットのデザイナーがアトリエで仕事をする様子や、料理人修行中のパートナーが彼女のために作っている料理などを紹介している。

 

それは1月のパリ国際ランジェリー展の会場で会ったデザイナー、エマニュエルだった(ブランド名「Emmanuelle Poignan」)。

古い映画などからインスピレーションを得てデザインを行い、一つ一つ伝統的な手仕事で作っているという話。コルセットの学校に通った後、コルセットブランドとしてよく知られた「カドール」で10年仕事をした後、自分のブランドを立ち上げたばかりという話をしてくれたのだった。

彼女の胸には、フランスの伝統芸術にまつわるコンテストで優勝した時の大きなメダルが輝いていた。

 

そして、私が日本人ということもあって、最後に「コウケンテツという人の出る日本のテレビに出演するのよ」と確かに言っていたのを思い出した。

その時は「コウケンテツ」とコルセットがあまり結びつかなかったので何のことかよくわからなかったが、ああ、こういうことだったのだと納得。

 

番組の中で、彼女は手作りへの愛着が母や祖母から受け継がれていること、自分の店を持つ夢のために今は倹約していることを話し、ブルターニュ生まれの彼女を励まそうとブルターニュ産バターを使ったカエルのソテーなどを彼が作っているところが映し出された。セロリのような野菜をミルクで似たものもおいしそうだった。

30歳前後か30代前半であろう彼らは、食事も外食はせずに、家で素材にこだわった料理を楽しんでいる。そのフランス人らしい上質な暮らしぶりは見ていてほほえましかった。

 

日々の食事もモードの仕事も、その背景には脈々と受け継がれてきたフランスの文化が流れているのである。