進士 恵理子
2018
25
Mar
Berlinの街中でUrban gardeningに参加してみた
街の中には案外空き地があるものだ。



かつての学校、作業場、工場跡地などコンクリートの隙間から雑草が生い茂っているような場所をUrban gardeningと名ずけ、近所の有志で家庭菜園を営むこと、こういうことがベルリンではちらほら見受けられる。
旧東時代から都市生活者のためのKlein Garten文化( 寝泊まりできる小屋も建てられていることが多く夏は家族で週末ずっと過ごしたりするのがドイツ人の自然との付き合い方だ) はかなり浸透しているが数に限りがあり、また設備投資の面でハードルが高いと感じられる人には、Urban gardeningまたの名をGemeinschafts (共同菜園)Garten、Nachbarschafts Garten(近所の菜園)は最も手っ取り早い方法だ。
私にとっても3歳児ともうじき生まれてくる子供と過ごす時間を出来るだけ生産的かつ有意義にしたいと思っていた矢先の事、自宅から1キロのところにあるかつての学校跡で家庭菜園ができると聞いて早速応募することにした。

シーズンオープンを告げるフライヤー。とある日曜の午後申し込み受付は開始された。風の強い体感温度ー3度の日だったが受付開始時間に到着、説明を聞き希望を届け出た。

中央のテントはサーカスの練習場で子供たちの放課後の活動の場として実際機能している。そして幼児のための砂場やブランコが設けられている。これがあるのとないのとでは(子育てをするまで知らなかったが)だいぶ違う。子供は本当に砂場が好きである。

旧校舎。立派で趣のある建物である。
さてこんなコンクリートで固めたところで家庭菜園?と思われた方もいるかもしれない。そうドイツで主流なのはこういう場合Hochbeetといわれる菜園方法でいわゆるモバイル式とでも言おうか、土を詰めた箱で菜園するスタイルを取っている。

Hochbeetは最下段から上に向かって木屑、園芸用の土、腐葉土、また園芸用の土と層を成す。根菜や葉物の野菜、果物を栽培できるという、一体何を植えよう!?
今日受付の結果がメールできて、専用のHochbeetの使用がこの夏中できるという。幼稚園のお迎えの後の時間や週末の午前中など、児童公園に行っている枠をぜひ家庭菜園に当てたいと思う。そして楽しみなのがそこで開かれる予定のフリマや苗、タネの交換会だ。
ベルリンに暮らして思うのは地域社会に繋がるレイヤーが存在し気軽にアクセスできるという事だ。子育てというチャンネルを通じまた一つ新しい輪ができたことを嬉しく思う。