大城戸織布

2019 17 Feb

藁を侮るなかれ

覚えるもの?藁をもつかむ

 

どうしてだ?

何なんだこの静電気は?

ポリエステル糸が毛羽立って、不織布みたいに絡まって

全く織れないではないか?

 

色々試してみる・・・

 

先ずは、加工で落ちる糸用の潤滑油を毛羽立つ糸に染み込ませてみる

序に表面的にではあるが、蠟ワックスも置いて

ダメだ、一時凌ぎにしかならない(OUT 1)

 

次にアフター・サイズ(糸用スプレー糊)を試すも

コレまた一時凌ぎである(OUT 2)

 

原因は何だ?

この時期の乾燥による静電気が糸に悪さをしているのは判るが

何で左側だけ?

 

考えろ?

過去のハタヤー・あるあるトラブルのアーカイブを思い出せ!

 

そうだっ!

 

レピア・ヘッドとタテ糸の摩擦だ!

 

右側はヘッドが小さいので糸の干渉が少ない・・・

が、

 

左側(給糸)はヘッドが大きいので

抜け際に、閉口し始める糸に擦れ

これによる摩擦で静電気が発生して

撚りが甘いポリエステルの繊維を解してしまうのである

 

世間や工場内の乾燥どころか

頭の中まで乾燥し切って

トラブルシューティング(経験値)のアーカイブから引き出せなかった

(コレって、老害か?)

 

でも、クロスタイミング変えるの結構面倒です!

仕方ありません・・・

 

この電源BOXの裏側にあるドライブ・シャフトを弄って・・・

チョッと待て、俺っ!

機屋の要望が取り入れられ完遂系とされてるこの織機

何か他に便利な機能が付いてるのではないか?

取説を見直してみる~

あった~~

 

コンソールで調整できるようになっている

早速、導入時の320度から330度に変更してみる

(コレは便利である!)

様子を見ながら、少しずつ適度なポイントを探す

(310~350度の範囲で変更可能のようである)

 

むむむ・・・

半分ほど解消したが

未だ・・・

 

くそ~っ!

挫折感に肩を叩かれだした

 

もうダメだ

 

そんな時、覚えがあるアーカイブのページが開かれた

直販移行し始めた頃のハタヤー・デバイスの除電装置だ

効果はいかほどに?

 

つづく