増見哲株式会社
意外と知らないシリーズ!!第7弾 繊維の品質試験方法~色々な試験方法を教えます!~
意外と知らないシリーズ第7弾!!!!
今回はQTECさんにお邪魔し、実際に我々が扱っている繊維製品の品質が
どういった形でどのように試験されているのかを勉強してきました。
●どんな試験があるのか?●
染色堅ろう度
繊維では代表的な試験。衣料品等の色落ち、色移りの程度を
確認するために生地等を試験試料として作成し、
専用の試験機器を用いて試験します。
組成表示
繊維製品の組成表示は家庭用品品質表示法の
繊維製品品質表示規程に定められた法定表示の一つ。
混用率の確認や繊維の鑑別をします。
強度
物性試験の一つで素材の強さを確認する引張強度・破裂強度などをJISに規定された方法で試験します。
外観変化
物性試験の一つで素材の強さを確認するピリング・スナッグなどがあります。
寸法変化
生地の場合と製品の場合があり、JISに規定された方法で試験します。
※他にもいろいろな種類がございます。
☆衣料品は、糸・生地・服飾資材・製品の状態など様々な段階で品質確認します。
品質性能は、種々の試験方法と基準によって評価し、その結果を証明します。
試験方法と基準は、目的に応じて選択されています。
摩擦試験Ⅱ型
JISではI形とⅡ形の2種類の方法が決められています。
Ⅱ形は学振形と呼ばれています。
1.試料を用意
試料から試験片を2本採取します。
1本は乾燥試験用で、もう1本は湿潤試験用です。
このような機械が使用されています。
2.試料をセット
綿添付白布を別に用意し、試験機の摩擦子に取り付けます。
試験機に試験片取り付けます。
試験片台の試験片の上に摩擦子を乗せます。
↓
3.試験開始
試験機のスイッチを入れると試験片台が前後に100回動いて
摩擦子の綿布と試験片がこすれます。
↓
4.判定
試験が終わったら綿添付白布を取り外して
付いた汚れの程度を汚染用グレースケールで判定します。
↑グレースケール
【湿潤摩擦試験の場合】
最初に綿添付白布の重量を判定、適量の水で湿らせて100%の湿潤状態にします。
あとは上記の試験方法と同じです。
洗濯堅ろう度試験
1.試料を用意
40×100mmの試験片を採取し、添付白布を縫い付けます。
主に綿と絹を使用しますが、他の素材を使用することもあります。
↓
2.石けん液の準備
ステンレスの筒に100mlの石けん液を入れて50℃に温めます。
試験片に一つずつに試料を入れ、フタをかぶせます。
※石けん液は5gのマルセル石けんを1ℓの水に溶かして作ります。
代わりに合成洗剤をしようすることもあります。
↓
3.試料をセット
↑取り付けたもの
ランダオメーターと呼ばれる機器を使用し、
30分・50℃にセットしてスタートします。
↓
4.試料をすすぎ
試験後、ステンレス筒から試料を取り出して、
25℃の水の中で1分間すすぎます。(これを2回繰り返します)
↓
5.脱水・乾燥
試料を遠心脱水機で脱水し、添付白布と試料片が一つの短辺の縫い目だけ
接触するようにして60℃以下の乾燥機中で乾燥します。
↓
6.判定
どれだけ色が変色したかどれだけ添付白布に色が移ったかを
グレースケールを使用し判定します。
※5級が最も良く、1級が最も悪い結果になります。
以上、いかがでしたでしょうか!!
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