2020年（第38回）毎日ファッション大賞の表彰式が11月18日（水）、東京・渋谷のEBiS303で開催された。新型コロナウイルス感染予防の観点から入場者を100人以下に制限し、式典の模様は毎日ファッション大賞公式サイトでライブ配信された。

　大賞は「ビューティフルピープル（beautiful people）」のデザイナー、熊切秀典に贈られた。新人賞・資生堂奨励賞は「コトハヨコザワ（kotohayokozawa）」のデザイナー、横澤琴葉、長年ファッション業界に貢献した人・団体に贈られる鯨岡阿美子賞はファッション甲子園委員会、話題賞は「ワークマンプラス（WORKMAN Plus）」が選ばれた。

　受賞者には毎日新聞社の丸山昌宏社長から賞状と、聖火リレートーチのデザインも手がけた吉岡徳仁がデザインしたトロフィーが贈られた。新人賞・資生堂奨励賞を受賞した横澤には、資生堂の山本尚美執行役員から賞金100万円も授与された。また表彰式に続き、横澤がテキストレーター、はらだ有彩をゲストにプレゼンテーション形式でのトークショーを行った。

　大賞に選ばれた熊切は、「栄誉ある賞を受賞することができて大変嬉しく思う。同賞は、自分がファッションを志すきっかけとなったデザイナーの川久保玲さんが受賞しているので、それを誇りにこれからも頑張りたい。15年間ブランドを続けてきた中で取引をしてきた工場、生地屋やスタッフなど、関わってくれた全ての人たちの代表としてもらったものだと感じる。コロナ禍でパリコレには行けず、社会情勢も大きく様変わりしたが、このような時期だからこそじっくり物作りに臨んで、楽しむことが重要であると思う」と話した。また司会のファッションを志す学生に向けて何を伝えたいかという質問に対し、「ファッションを始めた頃と同様に、今も楽しいから活動している。好きになったことは最後までやり切って欲しい」と語った。

そのほか受賞者のコメントは以下の通り。

新人賞・資生堂奨励賞＝横澤琴葉
「今年の1月に出産し、ファッションと関わるのが難しいと思っていたところに受賞を知り、嬉しかった。変化の年だからこそ、変わらないこととは何かを考えるいい機会になった」

鯨岡阿美子賞＝ファッション甲子園実行委員会委員（弘前市商工部長）・秋元哲
「デザイン画の募集に応募してくれた全国の高校生や先生に支えられてきた。ファッション界を志す若者が挑戦できるフィールドになりたい」

話題賞＝ワークマンプラス
（※欠席のためビデオによる出演）ワークマン　専務取締役・土屋哲雄
「作業着を40年間扱ってきたが、ファッション分野で認められ、社員の自信にも繋がった」

「ビューティフルピープル」デザイナーの熊切秀典

「コトハヨコザワ」デザイナーの横澤琴葉

ファッション甲子園実行委員会委員（弘前市商工部長）の秋元哲

ワークマン　専務取締役の土屋哲雄

■毎日ファッション大賞公式サイト

■「ビューティフルピープル」公式サイト

■「コトハヨコザワ」公式サイト