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2022 02 Feb

「テンダーパーソン」2022秋冬コレクションでロックとオタクカルチャーを融合 アダルトアニメ「ア カイト」とコラボ

 

 「テンダーパーソン(TENDER PERSON)」が、2022年2月1日(火)に青山セントグレース大聖堂で2022秋冬コレクションを開催した。今シーズンは“Here Comes The Sun”をテーマに、国内外でカルト的な人気を誇った梅津泰臣監督によるアダルトアニメ「ア カイト(A KITE)」とのコラボレーションアイテムを発表した。

 

 これまで3シーズンに及んで、アンビバレンスをどうバランスするかという手法に着目してきた「テンダーパーソン」。今回のコレクションでは、デザイナーのビアンカが「アンビバレンスとは言い換えればロックスターとオタクカルチャーの融合なのではと考え、今シーズンは裏テーマとして表現に落とし込みました」と語ったように、背景の異なる二つのものをミクスチャーすることで世界観を作り上げた。



 オタクカルチャーの象徴として、コレクション全体に決定的なヴィジュアルをもたらした「ア カイト」とのコラボレーションは、「もっと作品を世界へ向けて発信していきたい」という梅津監督の意向と、今後は海外展開も見据える「テンダーパーソン」の姿勢が重なり実現。トップス、ボトムスともに全面にプリントした「ア カイト」のイラストレーションは、同コレクションのために特別に梅津監督によって書き下ろされたもので、完全オリジナルでのグッズやアパレルを制作してこなかった同作にとっても初の試みとなったという。



 他方のデザイナー、ヤシゲユウトが自身の服作りの根底に据えているのは「服の重さ」だといい、これは一見時代に逆行しているかのようにみえるスタイルであっても、服を纏うことの感覚を大切にするという「テンダーパーソン」のエッセンスでもある。こうした姿勢としてのロックカルチャーは、毛足の長いカーディガンを二枚使いしたり、色味の異なるコートを重ね着したりするなど、立体的なスタイリングに色濃く反映されていた。


 ほかにも、サーモグラフィーを思わせるグラフィックを一部にあしらったサイケデリックなデニムや、アメコミ風のモノグラムパーカーもその好例だ。今シーズンのカラーパレットについてヤシゲデザイナーは、「もちろん今の心境や立場が反映されているとは思います。しかしだからといって派手なのではなく、自分たちの好みや感性が元になって今の感情に繋がっている」としており、あくまでも好みに基づくという独自の美学を強調した。


「テンダーパーソン」公式サイト


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