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「ステラ マッカートニー」が2021ウィンター コレクションを発表
「ステラ マッカートニー(Stella McCartney)」が2021年3月23日(英現地時間)2021ウィンター コレクションを発表。ロンドンのテート モダンにて撮影された映像をデジタルで発信し、報道陣に向けZOOMでのカンファレンスも行った。
コレクションのキーワードは「マッカートニー Ato Zマニフェスト」の中の「D is for Desire(願い)」。その「願い」はドレスアップして外へ向かうことへの憧れだ。このコレクション制作に取り掛かったのはロックダウン真っ最中の時期で、そんな中、たくさんの色を使い、新しいスタートを祝うようなパワフルで強いコレクションを作りたかったとステラは言う。自分が大好きな音楽やダンス、クラブカルチャー的なムーブメントもこのコレクションに反映させているとか。そんな華やかな舞台に、果たして実際のところ我々は戻ることができるのか、という問いかけに、ステラは力強く「もちろん!」と答える。
そんなコレクションでは、アクアブルー、イエロー、グリーン、パープルなどのエネルギッシュな色やサイケデリックなプリント、ルレックス糸のグリッターなど華やかな要素が各所に使われる。ボディコンシャスなシャーリングのドレス、サイケデリックなプリントを施したシルクのロールネックやトラックスーツ、ワンショルダーのブラックドレスやルレックス素材をあしらったミニドレスとベルボトムパンツのレイヤードなどパーティムードを感じさせるアイテムが満載だ。
そこに、千鳥格子のオーバーボリュームのコクーンフォルムのコートやテーラードコート、ガンクラブチェックとダウンのパッチワークされたコート、タータンチェックのミニドレスやトラックパンツなどイギリスの伝統的なパターンが各所に使われ、英国風クラシックとのミックステイストが強調される。またボンバージャケットが重要なアイテムとなっており、オーバーボリュームだったり、クロップト丈だったりと様々なフォルムで登場。カラフルなミニドレスとコーディネートされたり、ベルボトムパンツとジャケットとレイヤードされる。そしてそんな足元にはダックブーツやオーバーザニーブーツを合わせている。
サステナブル活動に力を入れる同ブランドは、コレクションに採用される素材の77%は、サステナブル素材を使用。動物にダメージを与えない再生型農業環境へのコミットメントに基づいて厳選された農場のウール素材、ヴィーガン素材、フォレストフレンドリーなサテン素材、再生ウール、再生ナイロンやエコニールなどが使われている。シューズは溶剤不使用の生分解性ソールや廃棄物を再利用した循環型の素材のソール、プラグを再生した素材のブロックヒールを使い、またサングラスには再生可能な天然素材を使用したバイオアセテートとバイオレンズを用いることで、石油ベースのプラスチック使用量の削減に努めている。
文:田中美貴