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「ヴァレンティノ」2022プレスプリングコレクション マレのカフェをコレクションタイトルに
「ヴァレンティノ」が、2022プレスプリングコレクション「VALENTINO LE PROGRES PARIS 3ème ARRONDISSEMENT」を発表。仏パリ・マレ地区に位置するカフェ「ル・プログレ(Le Progrès)」で撮影した画像を配信した。
コレクションタイトルにもある「ル・プログレ」とは、マレ地区の人々が行き交う通りの角に位置するカフェであり、都市の富裕化と流行の波を生き抜き、料理を提供し、ときには待ち合わせ場所としても利用されてきた場所だ。
今回のコレクションでは、複数の断片を集めたシリーズとして構想。新たなコードから生み出されたタイムレスなアイテム群は、アトリエのノウハウはそのままに、ファッションをアトリエからストリートへと連れ出し、着る人それぞれのアイデンティティと引き合わせる。
ショートパンツやロングスパークリングドレス、フーディスウェットシャツなどにはフェザーを重ねた。デニム生地は、レースやイギリス刺繍と組み合わせてショートドレスやマスキュリンなシャツに使用したほか、メンズのショートケープにもなっている。
カーディガンジャケットやパンツと合わせたチュニック、ストリートスタイルとスーツスタイルの融合などは、ブルジョアの着こなしを取り入れた。仕立ての要素を含んだトラックスーツでは遊び心のあるコントラストカラーを取り入れ、サイクリングショーツにはブレザーを合わせた。
エンブロイダリーは、もはやイブニングスタイルのプレシャスなシンボルではなくなり、しなやかなコートやピーコート、アノラックに施された。また、スタッズがメンズのレースアップシューズや、ウィメンズのハンドバッグなどにあしらわれる一方で、ロゴはグラフィカルなパターンとして用いた。
「ヴァレンティノ」は、今回の「VALENTINO LE PROGRES PARIS 3ème ARRONDISSEMENT」において、コードの再定義と分裂を同時に成し遂げ、着る人によって異なるスタイルを生み出してみせた。また、”多重性”という言葉は同コレクションを経て、まとまりや個性といった言葉と同義語となり、今後もそうしたコードの進化は止まることはないとしている。