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2021 09 Jan

「エトロ」が2021ウィメンズ プレフォールコレクションを発表

 

 「エトロ(ETRO)」が2021 ウィメンズ プレフォールコレクションを発表した。このコレクション全体に流れるのは70年代のイメージだ。クリエイティブディレクターのヴェロニカ・エトロは、人々が障壁や慣習から自由を追い求めた70年代と、困難な状況にある今日の我々との共通点を見出し、70年代のフリースタイルのように、自分たちが望んでいる自由を表現することの重要さ、そして自分たちが気持ち良いと思う未来や服、そして着こなしの楽しみ方を考えたと言う。

 70年代ファッションを代表するキーワードは様々あるが、カラフルな色使い、ペイズリーを中心とする大胆な柄使い、ボヘミアンテイストなど、「エトロ」が本来、得意とする部分とオーバーラップしている点も多い。このコレクションでは、「エトロ」らしいペイズリー柄やフラワーモチーフが、レイヤードフリルやプリーツを施したマキシドレス、ミニドレス、シャツなど様々なアイテムに登場し、ヴェロアのジャケット、ムートンベストなどとコーディネートされる。インターシャ風のケープ、パッチワークのブランケットコートなど「エトロ」が良くテーマとして取り上げてきたノマドやボヘミアンのテイストも70年代にマッチする。そんな中、アニマルモチーフのパンツスーツやベルボトムパンツでロックンロールテイストを醸し出しているルックも。またこの時代を強調するアイテムだったデニムは、ブロークンジーンズとして登場。同様にフリンジやパッチワーク柄などこの時代らしいディテールも各所に使われている。

 そんなコーディネートを彩る小物類は個性的なアイテムが多い。足元を飾るのはニーハイブーツ、ウエスタンブーツなど。大きなバックルの長いベルト、メガサイズのショッピングバッグや、フラワーモチーフなど洋服と同様の華やかなプリントがなされたバッグ類も登場する。

 「私たちが最終的にこの状況から抜け出すとき、再び、人生を満喫する準備は整っています。旅行に行ったり、パーティーをしたり、友達と会ったり、自由を取り戻したり」とヴェロニカは語る。いつも自由で前向きなメッセージを放ってきた「エトロ」らしいコレクションは、この苦境を抜けた後にファッション的にも大きな変革が起こりそうな明るい希望を与えてくれる。

文:田中美貴

「エトロ」2021プレフォールコレクション

 

「エトロ」公式サイト