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2020 11 May

D2Cを推し進める「マルベリー」が各国共通の標準価格を導入

 英国ブランド「マルベリー(Mulberry)」が、各国共通の標準価格設定を適用したグローバル価格戦略を展開する。同社の製品を世界中どこにおいても同価格で顧客に届けることが狙い。

 同社では、各国共通の標準価格設定(グローバルプライシング)を、昨年の「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」とののコラボレーションにおいて行い、今年初めにリリースした、新作Mコレクションでもグローバルプライシングを実施している。

 価格設定は英国での販売価格を基準としながら、各地の消費税や関税などを考慮に入れ、全世界で均一となるよう価格を設定。「マルベリー」の売上の約90%を占めるレザーグッズ全カテゴリーからグローバルプライシング導入を開始し、対象をその他カテゴリーにも順次広げていく予定だという。

 同社のティエリー・アンドレッタCEOは、この戦略について「マルベリーでは全世界の販売網において、オープンかつ透明性のある事業運営を推進しています。当社の事業戦略の一環として、グローバルプライシング導入の検討を進めておりましたが、マルベリー設立50周年を間近に控えた今、国や地域による価格差を排除し、お客様に共通価格で提供することが今まで以上に重要であると考えました。デジタル・フラッグシップストアでのオンラインショッピング、または世界各地に展開されているマルベリー店舗のいずれにおいても、同一価格でお買い物をお楽しみいただけるようになります」とコメントを発表。

 また、戦略展開に対する意気込みについて「アクネ ストゥディオズとのコラボレーションやMコレクションで実施したグローバルプライシングは、お客様から非常に高い評価をいただいております。オムニチャネル戦略による直販型D2Cビジネスモデルが95%を占めるマルベリーは、デジタル化を積極的に推進する、革新的で企業家精神溢れるブランドとして、グローバルプライシングを進めてまいります。マルベリーでは今後、グローバルプライシングが業界標準となることを見込んでおり、先駆者としてこの取り組みを牽引していきたいと考えています」と語った。

 

 日本では、5月20日(水)からグローバルプライシングをスタートする。

 

「マルベリー」公式サイト