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「ディオール」が2022クルーズコレクションをアテネで発表
「ディオール(Dior)」が仏時間の2021年6月17日(木)20:00(日本時間 2021年6月18日(金)3:30)より、2022クルーズコレクションのショーをオンラインで発表した。
1951年にアイコニックなパルテノン付近で撮影された、ムッシュ ディオールによるオートクチュールラインの写真をインスピレーションにした2022クルーズコレクション。全世界に向けてオンラインで発表された映像は、西洋文明とヨーロッパ芸術の起源である特別な地、アテネで撮影した。
知恵、芸術を司るギリシア神話の女神アテーナーをまつる街の中心で、ウィメンズアーティスティックディレクターのマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)がアテーナーの系譜を再解釈。ぺプロス(古代ギリシアの女性が着用していた長衣)といったメゾンのコードをモダンな表現で再構築した。
古典主義と自由の狭間にあるクチュールの世界を見事に表現した白のパンツスーツや、アテーナーの衣服を現代的に再構築したかのようなプリーツドレスで表現されるエレガンス。コレクション全体の雰囲気は気高くありながら、サロペットやショートパンツ、ボアベスト、ロングブーツにスニーカーといったアクティブなアイテムも組み合わせることでモダンな印象も与えていた。
ショー中盤はよりスポーティーなルックが登場。ローマ在住のアーティスト、ピエトロ・ルッフォによるスケッチに彩られたアイテムで、アーティスティックな印象をもたらした。オーバーサイズな千鳥格子や「ディオールスター」など、モチーフも華やか。ブルーが鮮やかなカモフラージュパターンは、繊細ながらも力強く、女性の持つしなやかさを表現しているように見えた。
そしてショー後半は、ゴールド、シルバーホワイトと続く女神を彷彿とさせるドレスで優美さを描いていく。圧倒的なクリエイションで女性の美を表現するそのドレスに合わせているのはスニーカー。ショーの舞台であるパナシナイコスタジアムの長いトラックを軽やかに、そして堂々と歩いていく姿は、「ヘリテージと現代が出会うことで、これまで以上に自由な動きを楽しみ、制約を受けずにパフォーマンスを享受することができる」というブランドのメッセージを見事に表現していた。
■「ディオール」2022クルーズコレクション