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「セリーヌ」2021 ウイメンズサマーコレクションを発表
「セリーヌ(CELINE)」は2020年10月26日、2021 ウイメンズサマーコレクションをデジタル配信にて発表した。
映像はモナコのサッカー及び陸上競技用スタジアム、スタッド・ルイ・ドゥにて撮影され、陸上競技用のトラックが長いランウェイに変身。2021春夏メンズコレクションでもポール・リカールのサーキットを使用し、ハイスクールテイストのストリートスタイルを打ち出していたが、ウイメンズにおいてもコレクションにはクリエイティブディレクターのエディ・スリマンの「若い世代に希望をもってもらいたい」という思いが込められているという。そんなコレクションでは、今の若者たちをドキュメンタリーのように捉え、スポーティーなシルエットをノンシャランに着こなす女性像を表現している。
登場するのは、ミニTシャツやスポーツブラ、デニムのミニスカートやショーツ、ジョグパンツやボクシングパンツ、パーカ、アノラック・・・といったスポーティなアイテム。多くのモデルが着用しているキャップや、足元を飾るスニーカー、ラバーブーツといった小物類も現代の若者を象徴するかのようだ。
そんな中にエアリー素材のフリルやプリーツのドレスなどフェミニンなテイストや、ツイードやグレンチェックのテーラードジャケット、トレンチなどのオーセンティックなテイスト、またはボウタイシャツやカーディガン、ゴールドチェーンのミニバッグなどのエレガントなテイストが混ざり合う。
ただのストリートやスポーツではなく、高級感がミックスされたコレクションは世界が元気だった90年代のテイストを彷彿させる。そしてそれを自由にコーディネーションすることで生まれる独特のスタイルから、エディ・スリマンの新しい世代への希望のメッセージが伝わる。
文:田中美貴