繊維ニュース 編集部ブログ

2021 02 Nov

中国の電力制限は「策略」

 【上海支局】中国の一部地域で、産業用電力の供給制限が続き、繊維工場も大きな影響を受けている。先日訪れた蘇州市呉江区で、タクシーの運転手は「今回の電力制限は安価な中国製品の米国への輸出をストップし、米経済に打撃を与えるため」と話した。今回の措置があまりに唐突で理不尽だったため、庶民の間では「政府の策略」が広く信じられている。恒大集団の債務不履行問題や中国版ゆとり教育「双減」など、政府の統制が空回りし、庶民の生活に影響を与えるケースが最近増えているように感じる。新型コロナウイルス禍の打撃からいち早く脱した市場に悪影響が出ないことを祈るばかりだ。(祐)