【東京本社】東京ソワールの創業者、児島絹子さんの「お別れの会」が19日に営まれた。1997年、筆者が初めて大手アパレル企業の社長を取材したのが児島さんだった。緊張しながら待っていると「あら、担当が代わったのね。頑張りなさい」と声を掛けられた。ブラックフォーマルウエアは縫製が難しく、礼装におけるデザインの制約も厳しい。一つ一つ丁寧に説明していただいた。実は、縫い合わせ部分のピリつき（波状のシワ）が一番目立つのは黒い服といわれている。「大変だけど、完璧を探求するのが好き。ちゃんと展示会でサンプルを見てね」。児島さんの教えを守り、取材相手に嫌がられても縫製部分を細かく見ています。合掌。（市）