繊維ニュース 編集部ブログ

2019 08 Mar

明るい未来

 【大阪本社】中ノ島三井ビルディングの1階ロビーに数多くの電卓をつなげている展示物があり、ひときわ目を引いた。展示物の横の案内を読むと、この作品は電卓の作品とネオン管の作品の二つの作品を組み合わせたものらしい。

 電卓の作品は前田真治氏が2014年に制作したもので、最近では一般家庭ではあまり使われていない電卓単体を連結し、中に入っているソーラーパネルから電気を拝借、つながっているヘッドギアのLEDを点灯させている。

 この電卓作品に太湯雅晴氏が制作したネオン管で出来た作品を組み合わせている。ネオン管作品は東日本大震災で被災した双葉町の入り口に掲げられていた「原子力明るい未来のエネルギー」という標語を考案した大沼勇次氏の、負の遺産を忘れずより良い未来を目指そうとする本人自身のアクションに胸を打たれ、標語の後半を引用して作品にしている。

 東日本大震災から間もなく8年が経とうとしている。被災地の復興作業、原発の廃炉作業はまだこれからも続いていく。この先に明るい未来が続いていると願いたい。(林)