繊維ニュース 編集部ブログ
2024
08
Apr
防寒の先にある付加価値を
【大阪本社】「日本の防寒靴下の市場規模は5年前と比べ5倍以上になった。年間2千万足、260億円程度の市場規模と試算している」。最近取材した海外の日系アクリル紡績のトップからこんな話が出た。今後の見通しを聞くと「いろいろな防寒商品が乱立し、さすがにこれ以上、防寒でアクリルの伸びを期待するのは難しいんじゃないか」との回答。直近の秋冬シーズンは雪や厳しい冷え込みが少ない暖冬だった。おそらく防寒商品は売れ残っただろうし、その中には来年に持ち越されるものも多いはずだ。しかし、靴下メーカーとしては市場が飽和状態とはいえ、新商品を出さないわけにはいかない。となると次のシーズンは単に“温かい”という機能ではなく、その先にある付加価値をアピールするのが重要になるかもしれない。(学)