繊維ニュース 編集部ブログ
2024
12
Jun
百年の藍
【中国・四国支社】最近、『百年の藍』という本を読んだ。大正時代、初めて見る米国のジーンズの藍色に魅せられた男が、国内でジーンズを作ろうとする話だ。さまざまな困難がある中、周りの人々が男のジーンズ作りの思いをつないでいくようなストーリーに仕上がっている。国産ジーンズということで、岡山県倉敷市児島地域が主な舞台。作者の増山実さんは産地関係者へ直接取材しつつ、国産ジーンズの成り立ちについてしっかり調べて執筆していることが分かる。作中に登場する織布工場やジーンズメーカーは、名前は違うものの実際にある企業がモデルとなっており、産地を知る業界の人が読んでも面白いかも。(秋)