繊維ニュース 編集部ブログ
2018
29
May
弥生遺跡
【東京本社】少し前に大阪府和泉市にある弥生時代の遺跡を見に行った。特にこの時代に興味を持っているということは全くなく、暇にまかせてネット検索していると出てきたのでちょっと行ってみたのだが、これが弥生時代の全期間(2300~1800年前)を通じて屈指の環濠集落(周囲を溝で囲んだ集落)とのこと。
大型の建物跡や井戸の跡、さらには青銅器や鉄器の工房跡など、これらの発見によって弥生時代の年代がそれまで考えられていたより、百年も古かったことが分かるなど非常に重要な遺跡らしい。
ちなみに近くには大阪府立弥生文化博物館があり、ここで発掘されたものも展示されている。
また、博物館にはこの時代の服も紹介されている。大きい布の真ん中に穴を開け、そこから頭が出るようにかぶる貫頭衣というもの。一見、簡単な作りであるが、布はしっかり織り込まれている。経糸と緯糸で織りなす生地作りの基本的な技術はこの時代から、脈々と続いているわけだ。また、植物染料を使い染色をはじめたのもこの時代だという。
何となく訪ねた弥生遺跡だが、繊維のモノ作りの原点を見つけた気がする。(東)