繊維ニュース 編集部ブログ

2019 26 Aug

ジャカルタで世界最悪の大気汚染を目撃

 【大阪本社】写真は今月18日、ジャカルタ上空の大気を撮影したもの。雲が映っているのが高度の高い空の部分。そこから下に線を引いたようにはっきりともやがかかった部分に入るが、実はこのもやの下には都市が広がっている。

 今月、世界各国の都市の大気汚染の度合いを発信する民間機関「エアロビジュアル」が、ジャカルタが世界最悪の汚染指数にあると発表したのもうなずける。屋外で活動するにはマスクが必要なレベルという。実際にマスクをしている現地の人も多い。

 駐在員の間ではジャカルタに滞在すると3年寿命が縮まるとさえ、ささやかれる。25日に帰国し家に帰って一息つくと初めて、自分の住む町の空気がおいしく感じられた。

 東南アジア諸国では、先進国の協力の下、近代的な産業の発展が目覚ましい。現地では、これぞわが国の豊かさ、発展の証と誇りにさえ思っているかもしれない。だが、実は奇麗な空気や豊かな森、奇麗な川などこれまで彼らの周りに当たり前にあったものが実は貴重な宝であると気付く時が来るだろう。その時からでも失われたものの取り返しがきくといいのだが。

         (学)