繊維ニュース 編集部ブログ

2019 05 Apr

地場産業

 【大阪本社】写真は地域ブランド「和泉木綿」のPR看板。「地域住民に(地場産業である綿織物が)意外と知られていない」ことに危機感を抱き、そのアピールのために泉州織物工業協同組合が各加盟機業に設置したものだ。

 同工組では今年4月の大阪府和泉市の新小学一年生に和泉木綿ハンカチを寄贈するという取り組みも行ったが、それも地域住民へのアピールの一つだった。

 生地産地は都心から離れた山間部や盆地に位置することも多く、そこでは人の流入も少ない。一方、大阪府など都心から近く、ベッドタウンとして発展する町には新しく移住してくる人が多く、地場産業への知識がない。ここに目を付け、問題意識を持ったのが、泉州工組の看板設置であり、ハンカチ寄贈である。

 ブランド振興など類似の取り組みは他の産地でも見られるもの。「産地のない都道府県を探すのは難しい」と言われるほど日本には実にさまざまな生地産地が存在する。わが町、ゆかりのある町の地場産業を改めて調べてみるのも楽しいかも。(武)