【中部・北陸支社】先日、取材で福島県双葉町へ行った。東日本大震災による原発事故で全町避難となった同町。昨年8月に一部地域で避難指示が解除され町民の帰還が始まった。宿泊したビジネスホテルの隣には、2020年に開所した産業交流センター（写真）があり、新しい建物ができるなど復興への道のりを歩んでいた。しかし、現地を目の当たりにすると「現実はまだ道半ば」だった。人影はほぼ見当たらず生活音も感じられない。屋根や窓が朽ちた家屋が幾つも取り残されていた。自分に何ができるかは分からないが、まずは被災地の現状を正しく知ること。それが他県に住む者の責務と感じた。（川）