繊維ニュース 編集部ブログ
2019
01
Nov
クルマの概念の変化感じたモーターショー
【東京本社】先日、東京ビッグサイトで開催中の「第46回東京モーターショー2019」を見に行った。事前にテレビで宣伝を盛んに流すなど、従来とは異なる様子に興味をかき立てられ、行く気になった。国内の自動車業界が、「クルマ離れ」に対して危機感を募らせているように思えてならなかったのだ。
実際、会場を訪れると、想像とは違った光景が広がっていた。最新鋭の〝とがった〟車両がずらりと並んでいるものと思い込んでいたが、次世代のクルマが生活の中にどう溶け込んでいくかを問い掛けるような展示が目立った。環境配慮はもちろんのこと、電動の車椅子にクルマ作りの技術を活用するなど、「脱クルマ」を想起させるブースもあった。
部品メーカーの展示からも、これまで培ってきた生産技術を幅広い分野に活用することを目指す意図が感じられた。モーターショーでありながら、自動車そのものよりも、自動車生産技術の広がりを模索する場になっている様子は、不思議さまで覚えた。自動車産業が車両だけをつくっていればいい時代は、完全に終わりを告げたようだ。(強)