繊維ニュース 編集部ブログ

2020 28 Oct

やっぱりリアル展示会は必要だ

 

【大阪本社】新型コロナウイルス禍で多くの展示会が中止や延期となって久しい。最近ではインターネットを活用したオンライン展示会やバーチャル展示会も花盛りで、テクノロジーの進化の素晴らしさを感じることも多いのだが、一方で「やはり実物に触れてもらわないと商談が進まない」という素材メーカーの声も多い。

 そうした中、徐々にだがリアル展示会を再開する動きも出てきた。やっぱりリアル展示会は必要だというのが正直な感想。生地は身にまとうものだけに、実際に触れて感じることが不可欠だからだ。

 とはいえ、新型コロナの感染拡大はいまだ収束していない。リアル展示会を開催するために“智恵”が必要になる。その一つが日程の調整だろう。クラボウとシキボウはそれぞれ30日までユニフォーム素材展示会を大阪で開催しているが、事前に両社で会期が重なるように調整した。いまだ出張などに制限が課されている取引先企業が、一度の来阪で展示会に来られるようにする配慮。

 新型コロナ禍を乗り越えるためには、企業の枠を超えて繊維業界全体が協力することが必要だろう。今回の両社の試みは、その一例。普段は切磋琢磨しながらも、危機に対しては協力できる繊維業界の団結力を期待したい。(宇)