繊維ニュース 編集部ブログ

2021 08 Jan

〝苧績み〟

 昨年暮れから妻が、しばらく止まっていた“苧績み”を再開した。これで「お・うみ」と読む。趣味で習う麻の手織物の一環で、いわゆる原料づくり。柔らかくした麻の繊維を手で割いて引き出し、一本ずつつないでいく大変地道な作業だ。巻き取って機に掛けられるまで、せめて緯糸に使えるまでの糸をためるのに、この先どれだけ時間が必要か想像も付かない。これが主要技術だった時代のモノ作りの苦労がしのばれる。ただし、年末から全予定が吹き飛んだ巣ごもり正月にはうってつけ。特に、箱根駅伝テレビ観戦の格好のお供だった。これも一種の“行動変容“コロナ明けにも続いてほしい。(典)