繊維ニュース 編集部ブログ

2019 12 Apr

宇宙服

 【東京本社】今日4月12日は「宇宙旅行の日」。1961年の今日、世界初の有人宇宙船ボストーク1号が打ち上げられた。飛行士、ユーリ・ガガーリン氏の「地球は青かった」という言葉はあまりにも有名である。

 その後、人類は月にも降り立つなど、宇宙開発は飛躍的に進むが、なかなか進まないのが宇宙服の開発。NASAが約40年前に開発した宇宙服の多くは耐用年数を超えた今でも現役とのこと。当時の製造技術がうまく継承されていなかったり、予算問題もあったりで次の開発がままならないらしい。

 ちなみに現役で活躍している宇宙服は何と、職人により手縫いされたものだ。断熱層や防護層など、幾層にも複雑に重なる素材をまとめて縫うには職人の技術が不可欠となっている。

 JAXA(宇宙航空研究開発機構)も国産宇宙服の開発を検討しているらしいが、こうなると素材開発やこだわりのモノ作りにたけている日本の繊維技術で何とかならないかと思ってしまうのだが、まあ、簡単にはいかないか。ちなみに1着作るのに生命維持装置も含め、1千万㌦かかるらしい。世界一高い「服」である。(東)