繊維ニュース 編集部ブログ

2022 11 Nov

ウールで育てたワイン

 【大阪本社】廃棄ウールを肥料として再利用する。そんな取り組みをニッケが進めている。六甲山牧場(神戸市)と製肥所の協力を得て廃棄ウールを原料に有機質肥料である蒸製毛紛「ラナリン」を開発し、神戸ワイナリー農業公園(同)のブドウ畑で使用する実験を実施した。2021年収穫の“ウールで育てたブドウ”を使ったワイン「ニッケ・ウール・ワイン」が完成した。ウールはサステイナブルな繊維原料。羊が草を食べて生み出すウールは、やがて肥料として土に返り、再び農作物を育て、人の生活を豊かにする。ウールによって生み出される芳醇(ほうじゅん)な「サーキュラーエコノミー」(循環経済)が実現しようとしている。(宇)