繊維ニュース 編集部ブログ

2022 11 Jul

「へぎそば」と織物

 【大阪本社】新潟県十日町市を取材で訪れた際、昼食に「へぎそば」をいただいた。へぎそばは、つなぎに海藻の布海苔(ふのり)が使われているのが特徴で、歯応えがありながらのどごしの良さが食欲をそそる。同地は織物の産地。緯糸を張るために布海苔を使用していたため、容易に手に入る環境だったことからつなぎとして使われるようになったという。薬味もわさびではなく、練りがらしだった。この地でわさびが採れなかったという風土的な理由もあるそうだが、布海苔を使ったそばにからしの風味がよく合う。歴史を感じながらおいしい時間を堪能した。(長)