繊維ニュース 編集部ブログ

2019 28 Feb

信頼できるタクシーも運転手次第

 【大阪本社】今月、インドネシアに出張で赴いた。3回目で、さすがに要領を得てきたが、それでもトラブルは起こった。

 最終日の移動時の話だ。その日はジャカルタ市内の日系企業が集まるスディルマン通りでアポが4件。1件目を除き、全てタクシーで回る予定だった。1件目はホテルから徒歩で難なくクリア。2件目からはタクシーだ。

 信頼できるブルーバードグループのタクシーをつかまえ、目的地を告げて、しばらくすると……。車がスディルマン通りの途中で左折し、目的地から遠ざかっていくではないか。その会社に行くのも、やはり3回目。どこにビルがあるかは、私も重々、承知しているから焦った。ちょっと待てと、ドライバーに声を掛け、目的地の所在地を書いた紙を指で示し、さっきの道は真っすぐでいいのではと指摘した。

 運転士は「大丈夫だ。よく知っているビルだから」と余裕を見せる。散々、遠回りするうちにどんどんメーターが上がっていく……。結局、着くには着いたが、自分が思ったより3倍近い運賃を払う羽目になった。ジャカルタ市内は常に大型の工事が普通だから、当然の迂回路をたどっただけなのかもしれないが、ぼられたような気がしてならない。

 その次の取材先へもタクシー。スディルマン通りを3㌔ほど真っすぐ行くだけ。やはりブルーバードグループの流しのタクシーをつかまえ乗り込む。今度は英語が分からない上、土地勘もない運転手だった。

 意志疎通ができないと察知して降りようかと思ったが、ただ大通りを真っ直ぐ行けば通り沿いに、そのビルはあるのだ。まあいいか、とそのまま体で指図することにした。ところが相手はつわものだった。真っすぐ行ってほしいと終始、指と腕で求めているのに、突如、左折しだしたのだ。

 入ったのは地方とジャカルタ市内を結ぶ8の字交差点。そのまま8の字をなぞって戻ってくれと身振り手振りで伝え、何とか1周して再び戻ってもらい、さっき間違った交差点にまた戻ってきた。「ここを真っ直ぐ」と指示するのだが、なんとまた左折して8の字交差点に入るではないか。さらに、もう一度、同じ所で間違えられ、同じ交差点を3周するはめになった。

 当たり前のように8の字交差点3周分の値段を乗せられた金額を求められ、閉口してしまった。安心できるタクシー会社とはいえ、運転士次第で想像を超える珍道中になることを痛感した。なお、取材先のアポには3周されても間に合った。3回目となるとこういった事態も織り込み済みである。(学)