繊維ニュース 編集部ブログ

2018 27 Feb

人参

 【大阪本社】旧暦1月12日、七十二候では雨水の次侯、霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)春霞がたなびき、山野の情景に趣が加わる頃。

 人参の原産地はアフガニスタン。西ルートでヨーロッパ、東ルートで中国に伝わり、日本には江戸時代に東洋系の大長人参が伝わった。明治になって西洋系の短い人参が長崎に渡来した。

 栄養が豊富な野菜で抗酸化作用のあるカロテンは、野菜の中でもトップクラス。人参の栄養は、根、葉ともにカロテンを豊富に含み、体内でビタミンAに変化し、免疫力を高め、粘膜を強くする。風邪、がん、動脈硬化、心臓病、肌荒れなどの予防に効果があるといわれている。

 さらに、カリウム、カルシウムも豊富で、ビタミンCも含まれている。春まきして初夏に収穫するか、夏まきして秋から冬にかけて長い間収穫することも出来る。

 種は砂のように細かく、全て芽が出るとは限らない。発芽率は80%以下。細かく筋まきした芽を5㌢間隔で間引いて育てるのに手間がかかる。さらに、今年のような天候不順にも対応できる品種改良が進められている。 (博)