繊維ニュース 編集部ブログ
2020
07
Jan
お見捨てなきようお願い申し上げます
【大阪本社】正月休みは久しぶりに歌舞伎見物に行った。大阪松竹座、昼の部で「九十九折」「大津絵道成寺」「酒屋」を観たのだが、いかにも大坂らしい演目が多く、上方情緒を堪能した。
久しぶりの芝居見物だったが、若手の成長が著しい。特に「九十九折」でお秀、雛勇の二役をやった中村壱太郎が印象に残る。性根のまったく異なる役を同じ役者が演じるところに面白さがあるが、それを無難にこなす。成駒家の御曹司の成長に、成駒家贔屓(ひいき)も安心だ。こうして伝統は受け継がれていくのであり、それが歌舞伎の強みだろう。
伝統といえば、本社ダイセンも今年で創業70周年を迎える。歌舞伎の歴史とは比べるまでもないが、それでも価値ある歴史だと自負している。初代中村鴈治郎お得意の口上にならい「今後とも、お見捨てなきようお願い申し上げます」。(宇)