繊維ニュース 編集部ブログ

2025 22 Aug

長野・鬼無里と繊維

 【大阪本社】今夏、長野市の鬼無里(きなさ)地区を訪れた。同地区の加茂神社にご神木「ねずこ」があり、ヒロインの禰豆子(ねずこ)が出てくる漫画『鬼滅の刃』をイメージさせる土地だが、繊維との関わりも深い。鬼無里ふるさと資料館では、大麻を栽培して畳糸を作っていた歴史を紹介(写真)。冬季の雪と寒さを利用する畳糸加工に最適の地で、明治維新前は副業として農家の収入の中心となっていたと記す。さらに養蚕や生糸作りも盛んだったことが展示されていた。昭和30年ごろにはまだ麻の栽培と養蚕が生活の一部だったことが分かる。繊維の原料栽培やモノ作りがかつては、もっと身近にあったことに改めて気づかせてくれた時間だった。(長)