繊維ニュース 編集部ブログ

2018 23 May

芽が出ていた

 【中国・四国支社】岡山県井原市が市内の野上地区で4月下旬に開催した綿花の種を植えるイベントに、取材がてら参加した。

 取材が一段落し手持ち無沙汰になったため、地区の小学生が種をまいていった後に園芸土(バーミュキュライト)をかぶせる作業を手伝った。夏を思わせる晴天だったこともあり、50㍍ほどの一畝の作業だけで足腰が悲鳴を上げ、終盤には立ちくらみに襲われる始末。

 畝を鍬で作り、ビニールシートを掛け、その上で種まき、土を被せる作業を効率よく進める同地区のまちづくり協議会の人々を見て、自らの非力さを痛感した一日だった。

 それからひと月ほど経った先日、ドライブがてら畑を見に行った。当然、自分の携わった畝が一番気になったわけだが、ぽつぽつと新芽が出ており、何とも言えない安ど感を覚えた。

 綿花の育成に詳しくはないが、まだまだ序盤なのは明らかで、この先も育つ保証はどこにもない。たった一畝、微々たる作業に加わっただけだが、それだけで無事に収穫できることを祈る気持ちになっている。

 世界中の綿花畑で、こういうことがずっと行われ、形を変えながら今も行われているのだろうなと考えると感慨深い。(酒)