繊維ニュース 編集部ブログ

2022 18 Jan

失われた33年

 【東京本社】昨年末、内閣府が発表した2020年度の国民経済計算年次推計によると、日本の1人当たり名目GDPは448㌦(約428万円)で、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中19位だった。1人当たり名目GDPは国別の豊かさを示すものだが、日本は順位を下げ続けている。バブル経済が崩壊の「失われた33年」といわれる過程で、消費者の給料は上がらず、円安基調も続く。自動車など輸出産業以外で稼ぐ方法が少なく、国内の中間層がやせ細っていく。著名シンクタンクの日本経済研究センターでは「デジタル化の遅れに起因する労働生産性の弱さが主因」と分析する。今後56年で韓国、台湾にも逆転されるとの予測も。翻って繊維産業はどうか。(市)