繊維ニュース 編集部ブログ

2019 15 May

裸足ソックスの落とし穴

 【大阪本社】奈良の靴下メーカーが考案した「裸足ソックス」なる5本指靴下を先月、子供に買い与えた。底部分に高強力繊維を使っており、靴を履かなくても足が保護されるという代物だ。

 実際その商品は靴を履かずに外を歩くという新たな靴下のスタイルを推奨するもの。裸足で歩くことで、靴を履いた状態では鍛えられない筋肉が鍛えられ子供の健全な足の発達につながるとうたう。

 娘にとって初の5本指靴下で靴が要らないという面白さもあって彼女は喜んだ。ある週末。娘が、あの靴下を取り出してきて「靴を履かずに公園に行く!」と言い出した。これにはいささか戸惑った。個人的には体育館での運動や砂浜や運動場、アスレチックなどのときが本来の出番ではと思っていたのだが……。普段の外出に使うのは果たしていいのかと。娘の押しの強さで、近くの公園まで靴下で行くことを許してしまった。

 それがあだとなった。以来、普通の靴下のときでも靴を履くのを忘れて出て行くという妙な癖がついてしまった。キャラクターの普通の靴下をはいて、そのまま外に出て行ってしまうということがしばしば起こっている。

 裸足ソックスの子供用には、使い方として体育館、運動場、アスレチック運動時など着用の場所やシーンを限定した方がいいと思う。靴を履くのを忘れてしまうようではやっかいだ。(学)