桑原 ゆう

2017 08 Apr

沖縄料理居酒屋×コンサート

明日、新宿3丁目の沖縄居酒屋「海森」でコンサートがあります。vol.2に引き続き、今回も新曲を書きました。

 

 

至近距離で楽しむ気軽なコンサート 海森コンサート vol.3

 

 

2017年4月8日(日) 開場14:30 / 開演 15:00 / 終演予定 16:30

@沖縄料理居酒屋 海森2号店 (東京都新宿区新宿3-8-7)

チケット料金 / 一般¥4,000、学生¥3,000 (ワンドリンク付き)

演奏 / 三瀬俊吾 (ヴァイオリン)、本條秀慈郎 (三味線)

 

プログラム / 

三味線ソロ | 端唄や長唄など

ヴァイオリンソロ | J.S.バッハ: 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 BWV1004

ヴァイオリンと三味線のデュオ | 桑原ゆう: 絃の陀羅尼 (委嘱新作・世界初演)

 

 

淡座などでともに活動している三瀬くんの企画で、沖縄料理居酒屋での気軽なコンサートです。今回は、同じく淡座の一員で三味線奏者の本條秀慈郎くんをゲストに、それぞれのソロと、ヴァイオリンと三味線による珍しい二重奏のプログラムです。

 

委嘱をいただいた私の新作は、最近書いている「陀羅尼シリーズ」より、《絃の陀羅尼》という作品です。

 

 

陀羅尼シリーズは、法華経の陀羅尼品第二十六に出てくる「あに、まに、まね、ままね…」という呪文の言葉をベースにした作品群です。陀羅尼品の呪文の言葉は、神々の名、もしくは、その異称の呼びかけの羅列によるもので、非常に強い力を持つそうですが、口に出してみた時の音やリズムそのものがとても面白いのです。その面白さの所以はなんだろうか、音の並びから何か規則性を見出せないか、などと考えながら、ああでもないこうでもないと手を動かし、呪文の言葉を音楽に結びつけようとしています。陀羅尼というと瞑想的なイメージが一般的かもしれませんが、この陀羅尼シリーズは、そういったイメージよりも、日蓮宗で木証とともに陀羅尼品が唱えられるときのすさまじい勢いや、唱える身体と唱えられる言葉とが完全に一致した状態から放たれる、スパークするようなエネルギーを音楽にしたいと試みています。

ふたりにガシガシ弾いてもらおうと思って書いた曲で、ヴァイオリンも三味線も超絶技巧を駆使して、ものすごい勢いで駆け抜けます!3分にも満たないくらいの短い曲のなかに、特にヴァイオリンは特殊奏法が色々と出てきます。昨日リハーサルで聴いて、我ながらかっこよくできあがってとても嬉しいです。ぜひ聴いていただきたいです!

 

ヴァイオリンと三味線の組み合わせ自体がとても珍しく、なかなか聴く機会がないはずですが、他の楽曲も、江戸三味線を堪能できるものからバッハ、現代音楽まで盛りだくさんで、古今東西を駆け巡るようなプログラムになっています。ちなみに、締めくくりに唄う予定の「伊江島ソング」の、ヴァイオリンと三線用の伴奏のアレンジも担当しました。ぜひ、泡盛片手にコンサートをお楽しみください。